家族性膵癌登録制度

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家族性膵癌(すいがん)のリスク

膵臓癌(すいぞうがん)とは

膵癌は膵臓から発生した悪性腫瘍です。早期発見が困難な上に進行が早く、「見つからない」、「治らない」癌として怖れられてきました。そのため、さまざまな癌のなかでもっとも治療が難しい癌です。日本では毎年約3万人が膵癌に罹患しており、癌の部位別死因としては男性で第5位、女性で第4位になっています。食生活の欧米化、喫煙、糖尿病、慢性膵炎などの危険因子(リスクファクター)などとも関連し、年々増加傾向にあります。

近年では、新規抗癌剤の開発などによって治療成績は徐々に向上しており、生存期間の延長は実現しています。しかし、膵癌による死亡率はWHOの統計では98%と想定されており、死亡率そのものはほとんど減少していません。そこで、膵癌の死亡率を減少させるためには、早期発見を実現することが唯一の希望となっています。

家族性膵癌とは

家族性膵癌は、親子または兄弟・姉妹に2人以上の膵癌患者さんのいる家系の方に発症する膵癌です。膵癌の5~10%が家族性膵癌で、家族性膵癌家系の方は一般の方よりも膵癌になるリスクが高いとされています。家族性膵癌には、乳癌や大腸癌などと同様に遺伝的背景があることが指摘されています。

家族性膵癌の患者さんの兄弟、子どもが膵癌になるリスクは3倍以上と言われており、親子兄弟に患者さんが2人いる場合には6倍のリスク、3人いると32倍のリスクという報告もあります。欧米では家族性膵癌の調査がかなり進んでおり、その登録制度を基盤に研究が盛んに行われており、こんごの研究成果が注目されています。

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