家族性膵癌(すいがん)登録制度とは
制度の概要
家族性膵癌は、親子または兄弟・姉妹に2人以上の膵癌患者さんのいる家系の方に発症する膵癌です。家族性膵癌家系の人は一般の人よりも膵癌になるリスクが高いことが知られています。
日本膵臓学会は、家族性膵癌家系の方、および一定の膵癌家族歴を有する方を対象として、登録制度を開始いたしました。この登録制度を利用して、早期診断や、新しい治療方法の開発に関する研究を行うことが計画されています。
当初は、全国にある17施設で登録を行いますが、徐々に登録施設を増やす予定です。
登録の対象者
親子、兄弟・姉妹に膵癌または膵腫瘍の確定診断(手術・生検による組織診断が必要)を受けた方があれば、登録の対象になります。また、それ以外の方でも、一定以上の膵癌または膵腫瘍の家族歴があれば、登録できます。詳細については、こちらをご参照ください。
登録費用
登録は無料ですが、診察・検査・カウンセリングには、各医療施設で定められた費用が発生します。登録には、医師・医学研究者・遺伝カウンセラー等による手続きが必要なため、登録施設の受診が必要となる場合がありますので、ご了承ください。
登録後の流れ
登録は、集団を対象とした研究(疫学研究)を目的としていますので、登録された皆様に診察・検査等の診療行為を行うものではありません。診察・検査・カウンセリングについては、かかりつけの医師にご相談ください。
登録のメリット
登録そのものは、登録した方に直接メリットをもたらすものではありません。ご自身の検診や膵癌のリスクに関する相談については、医師・遺伝カウンセラーの受診をお勧めいたします。登録者のなかで希望される方には、参加可能な附随研究(スクリーニング検診、遺伝子解析など)のご案内を行うことを計画しています。